ワキガ 多汗症

ワキガ (腋臭症) 治療

ワキガ(腋臭症)の原因は 皮膚直下に存在するアポクリン腺と呼ばれる分泌腺です。
アポクリン腺は 別名性腺とも呼ばれ ワキや陰部などに存在します。
このアポクリンからの分泌物質と皮膚の常在菌(皮膚に常に存在する細菌)が一緒になって独特の臭いになると考えられています。
皮膚を清潔に保つ デオドラントなどを使用する 等を行っても 対処が難しい方が治療の対象になります。
当院では 局所麻酔下に 通院で手術治療を行っています。
腋臭症の手術治療は、健康保険の適用になります。

[手術方法]
ワキのしわに沿って 1~2ヶ所 皮膚切開を行います。
皮膚を翻転して(ひっくり返す)、皮膚直下に存在するアポクリン腺を除去していきます。除去後 皮膚の下にドレーン(血液が皮膚の下に たまらないための管)を留置し 切開部を縫合して 治療は終了になります。

腋の部位は ガーゼ・テープなどを用いて特殊な方法で圧迫固定を行います。1週間程度 上肢の挙上は厳禁(腕を挙げることは禁止)となります。

当院での手術後の腋の固定には、一般的に形成外科で行われるtie over(タイオーバー)固定は行っておりません。
当院の固定方法は、タイオーバーに比べて圧倒的に痛みが少なく、初期の血腫に対応しやすいと言う点で優れていると考えておりますが、より厳密に上肢の挙上をしないように注意する必要があります。
手術後1週間~10日程度で 抜糸となります。

[問題点・合併症など]
・臭いが完全に無くならない場合があります。
・皮下の血腫(血がたまること)・内出血などを生じる可能性があります。
・血腫を生じると処置が必要になり、治るのに時間がかかる場合があります。
・皮弁の血流障害・壊死(皮膚が傷んでしまうこと)などを生じるリスクがあります。
・上肢を勝手に自由に動かすと皮膚が傷みやすくなるため ご本人の協力が必要不可欠になります。

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