よく、チョコレートはニキビに悪いとか、~は ニキビに良い(あるいは悪い)とか、言われたりします。
はたして、これらは正しいのでしょうか?
世界的権威のある、アメリカ皮膚科学会誌( J Am Acad Dermatol 、通称JAAD)では、定期的にニキビ治療に対するガイドラインを発表しています。ガイドラインは、その分野の専門家が集まり、その時点での治療法についての論文を収集し、標準的な基準を示したものです。もちろんガイドラインは絶対的なものではありませんが(後に修正されることもあります)、一つの重要な指標になることは間違いありません。
そのJAADで最新のニキビ治療ガイドラインは2024年に発表されたものです( J Am Acad Dermatol 2024;90:1006.e1-30)。この論文で食事に関する項目があるので、紹介したいと思います。
1)低GI食の有用性について
低GI食というのは、急激に血糖を上げない食事のことで、例えば、玄米、そば、全粒粉のパン、野菜、豆類やナッツなどが代表的な物です。逆に高GI食は、白米、うどん、食パン、ジャガイモ、菓子類などです。
この低GI食はニキビに有用であるとするエビデンスレベル(医学的根拠)が高い論文がいくつかあります。低GI食でニキビが減ったされています。
・Reynolds RC, Lee S, Choi JY, et al. Effect of the glycemic index of carbohydrates on Acne vulgaris. Nutrients. 2010;2:10601072.
・KwonHH,YoonJY, HongJS, JungJY, ParkMS, Suh DH. Clinical andhistological effect ofa lowglycaemicloaddietintreatment of acne vulgaris in Korean patients: a randomized, controlled trial. Acta Derm Venereol. 2012;92:241-246.
・Smith RN, Mann NJ, Braue A, Makelainen H, Varigos GA. A low-glycemic-load diet improves symptoms in acne vulgaris patients: a randomized controlled trial. Am J Clin Nutr. 2007; 86:107-115.)
一方、ニキビ治療の標準治療である過酸化ベンゾイルの外用を行っている人に低GI食を導入しても、していない人と比べて、特にニキビの減りは変わらなかったとするエビデンスレベルの高い論文もあります。この結果からすると、何か治療を行っている人は、それほど低GI食は有用ではないことになります。
・Pavithra G, Upadya GM, Rukmini MS. A randomized controlled trial of topical benzoyl peroxide 2.5% gel with a low glycemic load diet versus topical benzoyl peroxide 2.5% gel with a normal diet in acne (grades 1-3). Indian J Dermatol Venereol Leprol. 2019;85:486-490.
そのため、ガイドラインでは、低GI食は効果がありそうではあるが、決定的なものではないとしています。
)他の食品について
乳製品やチョコレートなどはニキビに悪いとか、オメガ3はニキビに良いとありますが、今のところ、いずれも医学的根拠に乏しく、いいとか悪いとか言えないというのが専門家の意見です。
今のところ、言えるのは、ニキビが出来やすい方は、甘い物を食べるときは気をつけましょう、ぐらいですね。
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