眼瞼下垂症についての注意点

近年、眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)の相談で、受診される方が多くなっています。眼瞼下垂症という言葉が、一般に、少しずつ認知されるようになってきているように思われます。スポーツ選手や芸能人の方が治療を受けられたことも一因かもしれません。
そのような中、最近、少し気になる相談内容が増えてきておりますので、その点について述べたいと思います。

眼瞼下垂症とは

眼瞼下垂症というのは、その名が表しているとおり、眼瞼(=まぶた)が、下垂(=下がっている)している状態を表します。
主に治療の対象となるのは、瞼が下がり、睫毛のラインが瞳孔(眼の真ん中の黒目の所)にかかってくるような状態の場合です。少しややこしいのですが、睫毛のラインが瞳孔にかからなくても、眼瞼下垂症の方がおられます。眉を挙げると瞼が引き挙がるため、眉を挙げて見ている方は、一見すると眼瞼下垂に見えないこともあるためです。

眼瞼下垂症に対する誤解

このように、瞼が下がっていることが眼瞼下垂症なのですが、最近、この瞼が下がっているという言葉を誤解されている方がおられます。
本来、瞼が下がっているというのは、瞼全体が下がって目が小さく(細く)なってくるという状態の意味なのですが、瞼の皮膚がたるんでいる(二重が取れているとか、皮膚のたるみが強くなったとか)ことを眼瞼下垂と勘違いされているケースがあります。確かに、瞼の皮膚がたるみ、瞼が下がる(睫毛のラインが下がって目が小さくなる)場合もありますが、そうではなく、単純に二重のラインがゆるんだり、皮膚のたるみがある場合は、眼瞼下垂とは言わないのです。
原則論として、眼瞼下垂症は、皮膚のたるみの有無とは別で、皮膚のたるみがあっても、眼瞼下垂症でない場合がある、ということは、ご理解頂く必要があります。

このあたりの判断は、まぎらわしい事もありますので、疑われる場合は、まずは、受診の上、ご相談頂ければと思います。

杉本 庸

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