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眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)の原因の中で、最も多いのが、眼瞼挙筋(きょきん)の機能は問題ないが、ゆるみを生じて筋肉の力が瞼にうまく働かないために起こるもので、腱膜性(けんまくせい)眼瞼下垂とも呼ばれています。加齢やコンタクトレンズの長期間の装用、アレルギーで瞼をよくこする、などによって生じる眼瞼下垂です。

今回、この腱膜性眼瞼下垂症に対して、一般的に行われている眼瞼下垂症手術 挙筋前転法(きょきんぜんてんほう)について述べたいと思います。

腱膜性眼瞼下垂の場合、瞼を挙げる筋肉(眼瞼挙筋)と瞼板(けんばん:瞼の先端にある線維組織)との間にゆるみを生じていることが問題になりますので、このゆるみを直すことが重要になります。

手術治療

手術は、局所麻酔(部分麻酔)で外来手術(入院は不要)になります。体にかける負担は小さく、高齢の方も治療が可能です。
麻酔後、二重のライン上を切開します(二重でない方は、相談の上、切開位置を決めます)。皮膚のタルミがある方は、同時に皮膚の切除も行います。

眼瞼腱膜・挙筋を確認し、瞼板とのズレの修正・調節を行います。その際、座位で、瞼の挙がり方、形、左右差などを確認します。何度か調整し直すこともあります。問題が無ければ、その位置で挙筋腱膜と瞼板とを固定します。これにより瞼の開きがよくなります。
次に切開線で、皮膚・眼輪筋を腱膜と固定します。二重のラインを固定する(眼瞼下垂症の手術を行うと二重になります)事と、二重のラインがゆるむと皮膚のタルミが起こり、これによっても下垂を生じるからです。
最後に切開部の皮膚を縫合閉創して手術は終了です。

手術翌日より、洗顔・洗髪などは、普通に行えます(洗顔フォームなども使用可)。基本的に、激しいスポーツ、上瞼のメイクなどを除いて、日常生活上の制限はありません(手術日の飲酒、1週間程度の禁煙はお願いしております)。

 

手術によって生じること・問題点

1)腫れ・内出血

瞼は腫れやすく、また目の周りは皮下出血(内出血・紫斑形成)が起こりやすい部位です。おおよそ10日程度は、目立つと思った方がよいと思います。

2)瞼(目)の印象が変わる。

下垂の手術を行うと、瞼の開きがよくなります。そうなると、眠そうな印象から、パッチリした印象になります。また、手術後は二重になりますので、特に一重の方は印象が変わることになります。

3)瞼の開きの過不足、瞼の開きの左右差(それに伴う、二重の幅の左右差)

挙筋の固定した位置がズレたり、元々の筋肉の開く力が弱かったりして、手術後、瞼の開きが不十分である場合があります(開きすぎることは、まず起こりません)。

片側に不足が生じると、瞼の開きに左右差を生じます。二重の幅は瞼の開きによっても異なりますので、瞼の開きに左右差を生じると、二重の幅や形にも左右差が出ます。
このような場合、落ち着くのを待つことで、自然に改善することもありますが、改善しない場合、開きが不足している側に追加で手術を行う事があります。

筋肉自体の力が弱い場合は、別の手術方法(例えば吊り上げ術)を行ったりすることがあります。

4)ドライアイ

瞼の開きをよくすると、眼球の露出が増えます。その分、目が乾きやすくなり、いわゆるドライアイの症状が出る場合があります。目薬での対処となります。

 

整容面について

最近、芸能人の方が眼瞼下垂の手術をされて、変な目になったと一時話題になりました。芸能人の方が、どこで治療を受けられたのかは存じませんが、整容面を無視した治療を受けると、違和感を生じる目になります。

 

私自身は、以下のようなポイントに注意が必要と考えて、治療を行っています。

瞼の開きの程度

特に年配の方で、過度に挙げ過ぎないようにした方が、自然な印象になります。

瞼を開けたときの瞼の形

瞼を開いた時、瞼の形(睫毛のライン)が、自然なアーチを描くように、挙筋の固定位置を調節する必要があります。

二重の作成

眼瞼下垂の治療を行うと二重になりますが、二重の固定をしっかりしないと、二重のラインがくずれて、変な目になります。変な目になったと噂された芸能人の方もこれが一つの要因と思います。

適切な皮膚のタルミの処理(切除)

瞼の皮膚は睫毛の近くほど、薄くしなやかです。タルミがあるからといって、過度に切除したり、切除する位置が適切でなかったりすると、不自然な瞼になります。皮膚のタルミの取り方の不備で、整容的に問題になっている方もいます。

状態によりますが、タルミが強い場合、眉毛下の皮膚切除を組み合わせることで、自然な瞼になります。

 

眼瞼下垂の治療は、もちろん、まぶたが開くようになることですが、単にまぶたが開けばよいという治療ではなく、整容面にも配慮した治療が重要と考えて、治療を行っております。


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